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上海へ。硬座で約20時間の旅。
もう二度と乗るまいと心に決めた硬座席だが、
連休中どこも席不足の御様子で。仕方なしに。
(これだって一週間前に予約しての事だけど)
まぁ、とにかく硬座の旅です。
なんていったってバケーションじゃないか。
そうだ、やっと上海に行けるんじゃないか。
レイバックして移動を楽しもうじゃないか。
甘い。そんな甘さは列車に乗り込む時点で掻き消される羽目に。
乗車率300%位の中国人が硬座車両に乗り込んでいるのです。
瞬時に様々なイメージが頭に浮かんでは消える。
「カオス」?
「アナーキー」?
「デカダン」?
「ドリフ」?
一時間後、既に泣きが入ります。
二時間後、体のあちこちが痛み出します
三時間後、貧乏揺すりが止まらなくなります。
四時間後、独り言も止まらなくなります。
五時間後、立派な一中国人に生まれ変わります。
大量の向日葵の種殻と、
カップラーメンの残り汁と、
タバコの煙と痰唾と、
無意味に大声の中国語に・・・
優しく包まれて